【6月13日 AFP】サッカー欧州選手権(UEFA Euro 2020)、グループD初戦のイングランド戦を前に、クロアチアの主将ルカ・モドリッチ(Luka Modric)が、イングランドがグループリーグの全3試合をホームのウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)で戦えるのは不公平だと話した。

 イングランドは13日のクロアチア戦を皮切りに、18日のスコットランド戦、22日のチェコ戦をウェンブリーで戦う。今大会は欧州11都市での開催で、いくつかの国はグループリーグの全試合をホームでプレーすることができる。

 イタリアもホームの観客の前で、トルコとの開幕戦に3-0で快勝。しかしウェンブリーは決勝トーナメント1回戦の2試合、準決勝の両試合と決勝の舞台でもあるため、イングランドは決勝トーナメントに入っても決定的なアドバンテージを得られる可能性がある。

 その中でモドリッチは、イングランドのファンは2万2500人の入場が見込まれ、クロアチアサポーターには公式チケットの割り当てがなかったことに不満を見せている。モドリッチは英BBCに対して、イングランドは不当なアドバンテージを得ていると思うかとの質問に「そう思う」と答えた。

「みんな言っていることだが、ホームチームには観客がついている。これは少し有利な点だ」

「クロアチアサポーターが多く集まれないのは残念だ。彼らがいるときは、その存在をいつも感じているからね」

「だけどこういうものだから仕方ない。ピッチのことに集中する必要があるし、まわりの環境を気にしてはいけない」

 クロアチアはモドリッチも出場した2018年のW杯ロシア大会(2018 World Cup)準決勝ではイングランドを倒したが、その後にUEFAネーションズリーグ(UEFA Nations League 2018-19)で対戦した際には1分け1敗に終わっており、モドリッチも「相手の評価は非常に高い。間違いなく優勝候補の一つだ」とイングランドが大きな脅威になると認めている。

 優勝候補に挙がっているイングランドだが、ハリー・マグワイア(Harry Maguire)はクロアチア戦に向けたコンディションが整っておらず、DFラインには不安を抱えている。モドリッチもそうした弱点を突く作戦があることを示唆し、「詳しくは言えないが、非常に良い準備ができている」と話した。

「どういう戦いをすべきか、どこを突いていくべきかは監督と一緒によく考えている。どんな弱点があるかは明日わかるはずだ」 (c)AFP