最悪の事態恐れたファンも、会場に両国からエリクセンコール
このニュースをシェア
【6月13日 AFP】12日に行われたサッカー欧州選手権(UEFA Euro 2020)、グループB開幕戦のフィンランド戦で、デンマークのクリスティアン・エリクセン(Christian Eriksen)が突然ピッチで倒れたアクシデントでは、両国サポーターの掛け合いによるエリクセンコールが起こり、「状態が安定している」旨のアナウンスが入ると、会場全体に安堵(あんど)の空気が流れた。
エリクセンは前半の終盤に突然ピッチで倒れ、パルケン・スタジアム(Parken Stadium)に集まった約1万6000人のファンがショックを受けた様子で見つめる中、救命スタッフによるCPR(心肺蘇生法)を受けてピッチから運び出された。
このときのことについて、デンマークサポーターだという34歳の男性はAFPに対し、「下を見るとエリクセンが治療を受けていて、みんな見ていられないという感じだったよ。僕も見ていられなかった」とコメント。「この国の宝で、親友のような存在だ」とエリクセンについて話した。
この男性のように客席を離れるファンもいれば、恐怖とともにエリクセンを見つめるファンもいた。エリクセンはピッチの角でぐったりと横たわったまましばらく動かず、約15分後、担架に乗せられて近くの病院へ運び込まれた。そのときにはかすかに体を動かしたり、手を額に当てるなど生きていることを示す兆候があったため、スタジアムにも希望が戻った。
そして、敵同士ということを忘れ、フィンランドサポーターが「クリスティアン!」と叫び始めると、デンマークのファンも「エリクセン!」のコールでこれに応えた。デンマーク国歌「麗しき国」を歌う観客もいた。
デンマークのイエッペ・コフォズ(Jeppe Kofod)外相は試合後、感動的なチャントを歌ったフィンランドサポーターに感謝し、ツイッター(Twitter)に「今夜の試合は後世に残るものになった。みなさんはフェアプレーの本質を体現した。キートス(Kiitos、フィンランド語で「ありがとう」)!」と書き込んだ。(c)AFP/Jonathan NACKSTRAND, Camille BAS-WOHLERT