【6月12日 AFP】東京五輪に出場する選手団で来日第1号となったソフトボール女子のオーストラリア代表は、地元ファンとの交流をはじめ外食や観光もできないことから、大会期間中のバブル環境での生活は出場選手にとって「厳しいものになるだろう」と忠告している。

 代表を指揮するロバート・レイン・ハロー(Robert Laing Harrow)監督は、群馬県太田市の練習拠点からオンラインでAFPの取材に応じ、選手たちは1日に来日してから「退屈を打破」するために、米ネットフリックス(Netflix)の動画に熱中したり、ジムで体を鍛えたりしていると明かした。

 また、大会を安全に開催するための必要な措置として、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(Tokyo Organising Committee of the Olympic and Paralympic Games)から厳しい制限を強いられているものの、選手たちは「良いメンタル状態を保っているようだ」と話した。

 その一方で、こうした閉鎖的な環境でストレスを感じる生活は、準備ができていないアスリートにとってはリスクになる可能性があるとして、新型コロナウイルスの影響で延期された大会本番では難しい状況に置かれるチームが出てくるかもしれないと指摘し、「厳しいものになるだろう」と語った。

「トランプや携帯電話などでプレーできるゲームがあるといい。かなり暇を持て余すので、少しばかり退屈を紛らわす必要がある」

 ハロー監督はまた、オーストラリアを出発する前に全員がワクチン接種を受けていた選手やスタッフが、3日間にわたるホテルでの隔離生活を終え、練習を再開できて喜んでいると話した。

 選手たちはホテルからバスで約10分の場所にある球場で、日本のチームと練習試合を行うなどしているものの、ファンとの面会が禁じられていることを残念がっているという。指揮官によれば、唯一交流できるのは、新型コロナウイルスの検査をしに毎朝訪れる自治体関係者となっている。