【6月12日 AFP】米疾病対策センター(CDC)は11日、自殺を図ったとみられる10代の女性の救急来院数が昨年、前年に比べて著しく増加したと発表し、新型コロナウイルスによる精神面への影響を指摘した。

 CDCは報告書で、2020年5月初めまでに自殺未遂とみられる救急外来患者の数が増加したとし、中でも「12~17歳の若年層、特に女性が多かった」と明らかにした。

 2020年の7月26日から8月22日にかけて、この年代の女性の平均外来患者数は前年同期比で26%増加。2021年の2月21日から3月20日にかけては、前年同期比で51%増となった。同年代の男性では、4%の増加がみられた。

 新型ウイルス流行前の研究でも、若年層では一貫して女性の方が男性より自殺未遂の報告件数は多いが、今回の調査結果は、コロナ禍においては若い女性の方がより深刻な不安を抱えていることを示唆し、若年層の女性への関心を高め、自殺防止対策を打ち出す必要性を裏付けているとCDCは指摘。

 また学校や教師、同級生とのつながりが薄れるなど、若年者は新型ウイルスの感染拡大予防対策の影響を受けやすい可能性があるとの見方を示している。(c)AFP