【6月12日 AFP】男子テニス界で衰えを見せない活躍を続けるロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2021)に向けた前哨戦のグラス(芝)コートで、手術を受けた膝の状態を確認し、全仏オープン(French Open 2021)を途中棄権したのは正解だったと証明しようとしている。

 四大大会(グランドスラム)通算20勝を誇るフェデラーは、今年のローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)で4回戦進出を決めていたが、2020年に2度にわたって右膝にメスを入れて1年のリハビリを余儀なくされた体を休める必要があるとして、6日に大会を棄権した。

 28日に開幕するウィンブルドンで自身9回目の優勝を目指す中、独ハレ(Halle)で14日から始まるノベンティ・オープン(NOVENTI OPEN 2021)出場を控え、練習に向け前日に現地入りした39歳のフェデラーは、オンラインで開かれた11日の会見で「自分にとって最も大切な時期が始まる。芝で最高のテニスを見せて、結果を残すことを望んでいる」と語った。

 また、「これからの数日間で、調子が整うと楽観している。(グラスコートでプレーすると)自然と良い感覚が得られる」と話すと、「全仏でのパフォーマンスや、体の回復具合についてはとても満足している」と明かし、そうした状態がハレでの重圧を和らげるとの認識を示した。

 昨年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で中止となったノベンティ・オープンとは生涯契約を結んでいるフェデラーは、同大会では2019年に通算10度目の優勝を果たすなど、2000年の大会デビュー以来68勝7敗の通算成績を誇っている。

 通算11度目の大会制覇を目指す中、できる限り今の体調を維持することが今大会の目標だというフェデラーは、「コートではかなり飛ばしてプレーし、頭をフレッシュにしておく必要がある。全体的には、とにかく自由にプレーすることだ」と付け加えた。(c)AFP