【6月11日 AFP】東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(Tokyo Organising Committee of the Olympic and Paralympic Games)の橋本聖子(Seiko Hashimoto)会長は11日、東京五輪の審判団やボランティアなど約1万8000人を対象に、来週から新型コロナウイルスワクチンの接種を行う計画を明らかにした。

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 新型コロナ流行で延期された東京五輪の開幕が6週間後に迫る中、日本国内では開催に反対する声や、大会をきっかけにした感染拡大を懸念する声が根強く、組織委は安全な大会運営のアピールに努めている。

 橋本氏は、ワクチン接種によりスタッフが安心して大会運営に臨めればとの期待を示した。

 接種対象は選手との接触が多い関係者で、審判団、選手村のスタッフ、競技運営関係者、空港職員、ドーピング検査担当者、各国の五輪組織委の関係者など。さらにボランティア7万人のうち、選手との定期的な濃厚接触が予想される人も対象となる。

 橋本氏によると、今月18日から接種を開始し、来月23日の大会開幕までに2回目の接種を完了させる予定。

 日本では国民へのワクチン接種開始が遅れ、最近はペースが加速しているものの、接種を完了した人は全人口の4%余り、1回目の接種を終えた人も約13%にとどまっている。(c)AFP