中国の高速鉄道、装備製造業の発展をリード
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【6月12日 People’s Daily】中国吉林省(Jilin)にある中車長春軌道客車股份有限公司の「李萬君大家工作室」では、大きな棚に置かれた溶接トーチで溶接された文字4組がとても目立っている。それは精益之路(絶えざる進歩への道)、智慧之光(知恵の光)、技能報国(スキルで国に報いる)、匠心築夢(匠心で夢を築く)だ。
高速鉄道のボギー台車の溶接を担当する李萬君(Li Wanjun)さんは、「高速鉄道を製造する際、私たちは絶えず進歩の道を追求する。高速鉄道の製造にはイノベーションが欠かせず、知恵の光が必要だ。世界各地に輸出される高速鉄道はますます多くなり、それは私たち、第一線の労働者が技能でもって国に報いている証明だ」と説明した。各高速鉄道には無数の溶接部があり、その一つ一つが高速鉄道の安全と快適に関係している。「私たちが芸術品の基準で溶接してこそ、中国の高速鉄道が速く安定して走ることができる」と、李さんはこのように「匠心築夢」を詳説した。
高速鉄道は中国の装備製造の華やかな名刺だ。常に先頭に立つことが、「長客制」のたゆまぬ追求だ。2020年10月21日、中国の国家重点研究開発計画「先進軌道交通」の重点プロジェクトである時速400キロの可変軌道高速鉄道が中車長客でラインオフした。この高速鉄道は各国の軌道距離に自動的に対応し、世界の鉄道網の90%を相互接続できる。6年間で、長客は時速350キロの中国標準高速鉄道「復興号」、新世代スマート地下鉄列車、広東清遠リニアモーターカーなど100余りの新製品の開発を相次いで完成させ、世界の軌道交通装備の発展方向をリードしてきた。完全に独自の知的財産権を持つ中国標準高速鉄道「復興号」が扱う254の重要標準のうち、「中国標準」は最大で84%を占めている。
「長客制」は国際市場で人気製品となり、16の海外車両整備プロジェクトで落札され、ハイエンド国際市場への進出にも成功した。アメリカ、ブラジル、ニュージーランドなど23の国と地域への輸出契約台数は9000台を超え、輸出契約額は120億ドル(約1兆3100億円)を超えた。
中国の高速鉄道の発展スピードと成果は世界で誰もが認めており、長客の現場の労働者たちは休むことなく研究開発、イノベーションの道を歩み続けている。「私たちは炭素鋼の代わりに新しい材料でボギー台車を溶接することを検討している。これが成功すれば、ボギー台車の重量が半分になり、高速鉄道のスピードアップに有利になり、世界でも先頭に立つことができる」と李さんは述べた。
高速鉄道には4万余りの部品があり、600余りの一級関連企業、1500余りの二級サプライヤーが関与しており、機械、電気、精密機器など10余りの産業を発展に導くことができる。軌道交通装備製造産業は吉林省の競争優位産業で、長春市(Changchun)は現在、軌道交通千億級産業の建設に全力を尽くしている。今年末、長客車両会社は全体の移転を完了し、長春装備製造産業開発区に拠点を構え、世界一流の軌道車両点検維持管理基地を建設する。(c)People’s Daily/AFPBB News