【6月11日 Xinhua News】中国青海チベット高原のツァイダム盆地北西端に位置する冷湖鎮(Lenghu、青海省海西モンゴル族チベット族自治州茫崖市)には、規模が大きく、さまざま表情を見せるヤルダン地形があり、異星の表面を思わせることから、国内外の観光客に「火星村」と呼ばれている。

 プロジェクトの総投資額は約13億元(1元=約17円)で、建設期間は7年。口径6・5メートルの広視野掃天望遠鏡を設置し、全方位的な天文学研究の拠点とする。

 国家天文台の鄧李才(Deng Licai)首席研究員は冷湖鎮の環境について、夜間晴天日数や夜間大気光、大気減光(大気の影響により天体の明るさが本来より暗くなる現象)、シーイング(大気のかく乱により天体の光がゆらぐ現象)など全ての指標が、天文台設置場所として世界レベルの好条件を満たしていると説明した。

 賽什騰山天文台で昨年始動した「リッチフィールド掃天望遠鏡プロジェクト」は、今年5月に着工した。同プロジェクトの望遠鏡は口径2・5メートルで、広視野、高精度、広帯域の観測能力を持ち、三夜で北半球全体を観測できる。

 海西モンゴル族チベット族自治州政府には現在、冷湖天文科学技術イノベーションパーク管理委員会が設置されている。冷湖天文観測基地は既に六つの技術研究機関の常駐、八つの望遠鏡プロジェクトに関する契約を締結しており、総投資額は19億元に上る。(c)Xinhua News/AFPBB News