【6月13日 CGTN Japanese】中国国家文物局がこのほど、2021年度第2四半期の考古学の重要な成果を発表しました。3項目あるその発表はそのいずれも万里の長城に関する動きです。

 この3項目の成果の中、内モンゴル自治区(Inner Mongolia Autonomous Region)フフホト市(Hohhot)郊外にある沙梁子古城は、総面積約11万平方メートル、漢の時代では長城に最も近い町でした。2019年から2020年まで、考古学チームは古城の遺跡から数多くのアワやキビのもみを出土し、駐屯していた守備軍に食糧や兵器の補給をしていた施設があることが判明されました。長城沿いで穀物を貯蔵する倉が判明されたのは、今回が初めてのこととなります。

 次に、北京市懐柔区に位置する箭扣(せんこう)長城では、2018年以降、北京大学(Peking University)と北京市文物研究所の提携により、現代的な情報技術を生かし、文化財を「見える」形で修復することで成果を挙げました。

 さらに陝西省(Shaanxi)靖辺県(Jingbian)に位置し、約10キロに及ぶ明代の長城は保存状態が良好で、長城の研究に重要な史料を提供しています。

 なお、第44回世界遺産大会がこの7月に、中国の福州(Fuzhou)で開かれる予定で、中国が長城の保護で挙げた成果も会場で展示されるということです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News