【6月10日 AFP】国際バレーボール連盟(FIVB)は、 伊リミニ(Rimini)で開催されているネーションズリーグ(2021 FIVB Volleyball Nations League)の試合中に人種差別的ジェスチャーをしたとして、女子セルビア代表のサニャ・ジュルジェビッチ(Sanja Djurdjevic)に2試合の出場停止処分を科したと発表した。

 ジュルジェビッチが問題のジェスチャーをしたのは1日に行われたタイ戦で、試合はセルビアが3-0で勝利したが、同選手はアジア人に対して差別的とされる目尻を指で引っ張るしぐさをしているのがカメラに捉えられていた。

 この件では、セルビアバレーボール連盟(OSSRB)にも2万スイス・フラン(約240万円)の罰金が科された。

 OSSRBは9日、フェイスブック(Facebook)でFIVBの決定を受け入れると明かし、「傷つけてしまった全ての方に改めて心から謝罪するとともに、理解し、友好的な態度を示してくれたタイバレーボール連盟(TVA)に深く感謝する」と記した。

 その一方で、今回のジェスチャーに「挑発したり侮辱したりする意図はなかった」と強調し、「たとえわれわれがこのジェスチャーを文化として、むしろ愛情のこもったものだと捉えているとしても、アジアの人々にはネガティブな意味で解釈され得るというFIVBの見解を理解する」と述べた。

 東京五輪の出場を決めているセルビアは今月中に日本に向かい、本大会ではプールAで日本、韓国、ブラジル、ドミニカ共和国、ケニアと対戦する。(c)AFP