【6月10日 AFP】(更新)ミャンマーの国営メディアは10日、軍事政権に拘束されているアウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)国家顧問が、金塊と現金50万ドル(約5500万円)以上を不正受領したとして、新たな汚職罪で訴追されたと報じた。

 今回の訴追は、ヤンゴン管区首相が現金60万ドル(約6600万円)と金塊約11キロをスー・チー氏に不正に渡したと主張していた疑惑に関するもの。

 国営英字紙「ミャンマーの新しい灯(Global New Light of Myanmar)」によると、スー・チー氏が汚職に関与した証拠を、汚職防止委員会が発見した。「スー・チー氏は、汚職防止法第55条に基づき訴追された」と伝えている。

 また、スー・チー氏は自身の運営する慈善財団のために土地2か所を借りた際、職権を乱用した疑いもかけられている。

 スー・チー氏の代理人弁護士のキン・マウン・ゾー(Khin Maung Zaw)氏は、汚職罪での新たな訴追について「ばかげている」と一蹴。AFPに対し、スー・チー氏を「国の表舞台から遠ざけたままにし、名声を汚すための政治的背景があるのは否定できない」と述べ、それが同氏を繰り返し訴追する理由だとの見方を示した。(c)AFP