【6月10日 AFP】イングランド・プレミアリーグは9日、欧州スーパーリーグ構想への参加を表明した6クラブと総額2200万ポンド(約34億円)の和解金支払いで合意したと発表した。

 アーセナル(Arsenal)、チェルシー(Chelsea)、リバプール(Liverpool FC)、マンチェスター・シティ(Manchester City)、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)、トッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)は、4月に発表されたスーパーリーグの創設メンバーに名を連ねたが、構想は各方面から反発を受け崩壊した。

「欧州スーパーリーグ創設案に関わった6クラブは本日、自らの行動が誤りであったことを改めて認め、プレミアリーグと英国サッカーの未来に対する責任を再確認した」とプレミアリーグは発表した。

「善意の印として、クラブ側は共同で2200万ポンドの寄付を行うことで合意した。これはファン、草の根サッカー、コミュニティープログラムへの新たな支援投資など、競技の発展のために使われる」

 また、クラブ側は今後同様の行動があった場合、追加罰金2500万ポンド(約39億円)と勝ち点30剥奪の処分が科されるという規定の変更を支持することで合意した。

 イングランド勢にスペイン1部リーグのアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)、イタリア・セリエAのACミラン(AC Milan)とインテル(Inter Milan)を加えた9クラブはすでに、欧州サッカー連盟(UEFA)の主催大会で受け取る1シーズンの収益の5パーセントカットと、欧州のアマチュアおよびユースサッカー支援のために1500万ユーロ(約20億円)を寄付することも受け入れている。

 一方で、FCバルセロナ(FC Barcelona)とレアル・マドリード(Real Madrid)、ユベントス(Juventus)はこれまでのところ構想からの撤退を拒否している。そうした中でUEFAは同日、3クラブに対する懲戒手続きを当面の間中断すると発表した。理由は明かしていない。(c)AFP