【6月10日 AFP】ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領(78)は9日、英国に到着し、就任後初の外遊を開始した。欧州諸国を歴訪し、先進7か国(G7)首脳会議(サミット)、欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)の加盟国との会合、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領との対面での会談に臨む。

 バイデン氏は、米首都ワシントン郊外で大統領専用機「エアフォースワン(Air Force One)」に乗り込んだ際、今回の歴訪は「プーチン氏と中国に対し、米欧関係が緊密であることを明示する」ことになると述べた。

 バイデン氏は10日、ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)英首相と会談する予定。11~13日に英コーンウォール(Cornwall)で開かれるG7サミットに出席した後、ウィンザー城(Windsor Castle)でエリザベス女王(Queen Elizabeth II)と面会し、続けてベルギー・ブリュッセルに飛びNATOおよびEUとのサミットに参加。16日にはスイス・ジュネーブでプーチン氏との首脳会談に臨む。

 世界が今も新型コロナウイルス流行による被害からの回復途上にある中、バイデン氏は今回の外遊を、待ち望まれていた米国のリーダーシップ復活を示すものと位置付けている。

 目下の課題としては、貧困国へのワクチン寄付の増強や、コロナ禍収束後の経済の再活性化があるが、バイデン氏にはさらに、ほころびが生じた民主主義諸国の連携を強化し、ロシアと中国に対抗するという、より大きな意図もある。(c)AFP