最新技術でエアコンがエコフレンドリーに
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【6月9日 People’s Daily】猛暑が続く夏、多くの人にとってエアコンは必需品である。しかし実は、エアコンの使用はわれわれの体感温度だけでなく、地球全体の温度に関わっている。国連環境計画(UNEP)の分析によれば、世界中でエアコンが消費するエネルギーは、建物全体のエネルギー消費の50%を占める。世界中で冷房のニーズが絶え間なく上昇していく気候変動を背景として、どうやってエアコンをエコで効率的なものにするかは、すでに業界にとって避けられない現実的課題となっている。
2030年より前にCO2排出ピークアウトを実現し、2060年にカーボンニュートラルを実現するという目標は、中国が人類という共同体の構築を進めていく責任と、持続可能な発展を実現するという内在的欲求に基づいて重大な戦略を打ち出したということであり、中国が世界に向けて行った厳粛な約束でもある。
「第14次5か年計画」の期間はCO2排出ピークアウトの鍵を握り、かつ政策の効果が目に見えづらい時期である。これは大量エネルギー消費の観点から言えば、供給側でクリーンエネルギーの供給を増やすだけでなく、使用側でもエネルギー使用の方式を変え、効率を高めていかねばならないことを意味している。データによれば、電力業界などの電力消費が大きい業界は中国のエアコン使用電力量において全社会の15%を占め、大中都市におけるエアコン使用電力負荷は夏のピーク時の60%を占めた。製造業などのローカーボン型モデルへの転換は不可避のものであり、また大きな成果が期待できる。
製造業は「CO2排出ピークアウト」「カーボンニュートラル」目標への貢献が求められているが、これは大きく科学技術の向上と進歩、とくにコア技術のイノベーションとブレークスルーが決め手となる。近頃、冷房技術イノベーションの世界大会で、格力電力(Gree Electric Appliances)と清華大学(Tsinghua University)の共同研究チームが開発した「ゼロカーボン」空調技術が、世界100か国の2100参加団体の中で頭角を現し、85.7%の省エネルギーを実現して優勝した。予測によれば、このような空調技術が普及すれば、2050年までに累計で全世界のCO2排出を1000億トン減らすことができ、これは1160億本の木が100年かけて吸収する二酸化炭素の量にあたる。
世界的な気候変動に対応することは、各国共通の挑戦と責任だが、中国は生態系に優しい文明の構築に始めから終わりまで参与し、貢献する。「ゼロカーボン」空調技術の成果は世界6000あまりのプロジェクトに貢献した。
ローカーボンへの転換は供給・消費の全段階に関わるシステムを構築していくものであり、それには各業界の難問を克服する固い決心だけでなく、われわれ一人一人の地に足の着いた行動が必要である。(c)People’s Daily/AFPBB News