【6月8日 AFP】中国中央テレビ(CCTV)は7日、南西部雲南(Yunnan)省の生息地から500キロ以上移動している野生のゾウの群れが、森で一休みする様子を報じた。ゾウの大移動によって、100万ドル(約1億1000万円)以上に相当する被害が農作物などに出ている。

 ゾウ15頭の移動には中国中の注目が集まっており、国営テレビは移動の様子を24時間生中継している。

 CCTVが7日に撮影した映像には、歩き疲れたゾウが雲南の省都昆明(Kunming)市郊外の森で休む様子が映っていた。子ゾウが鼻や脚をばたつかせて、寝ている大人のゾウの上にのし掛かり、またうとうとと眠りに落ちた。

 ゾウは緑豊かな昆明市郊外を移動しており、当局は群れの行き先を監視している。市民の安全確保のため400人以上が動員され、ドローン数十機で常時群れを追跡している。

 800万人以上が住む昆明市近郊などの人口密集地にゾウが近づかないよう、トラックの車列による道路封鎖も行われている。

 群れが雲南省内の自然保護区から移動している理由は分かっていない。(c)AFP