【6月8日 AFP】(写真追加)オーストラリア・クイーンズランド(Queensland)州エロマンガ盆地(Eromanga Basin)で2006年に発見された巨大な恐竜の化石が、新種であることが判明した。古生物学者らによると、これまでに確認された恐竜の中でも世界最大級だという。

Australotitan cooperensis」と名付けられた恐竜は、約1億年前に生息していたティタノサウルス科の一種。体高5~5.6メートル、体長25~30メートルと推定され、オーストラリアで見つかったものとしては最大。

 エロマンガ自然史博物館(Eromanga Natural History Museum)のロビン・マケンジー(Robyn Mackenzie)館長は、「化石の四肢の大きさの比較に基づくと、新種のティタノサウルスは世界でも上位5位に入る大きさだったと推定される」と話した。

 Australotitan cooperensisの化石は、2006年にブリスベン(Brisbane)から西に約1000キロ離れたエロマンガ盆地にあるマケンジー家の農場で発見され、「クーパー」の愛称が付けられた。

 研究者らが発掘・調査を進める間、クーパーの発見は秘密にされ、化石は2007年に一般公開された。

 研究では、クーパーの化石の3Dスキャンの模型を近似種と比較した。研究結果は7日、生物医学系の科学誌「PeerJ」に掲載された。

 クイーンズランド博物館(Queensland Museum)の古生物学者スコット・ホックナル(Scott Hocknull)氏は、エロマンガ盆地では大量の恐竜の化石が見つかっており、今回の発見は氷山の一角にすぎず、さらなる調査が必要だと語った。(c)AFP