【6月7日 CGTN Japanese】中国南西部の雲南省(Yunnan)シーサンパンナ(Xishuangbanna、西双版納)保護区に生息していた野生のアジアゾウ15頭の群れが生息地の北限を超えて奇妙な行進を続けています。ゾウの群れは去年春ごろ、保護区を出て北に向かい始め、今月2日に、いよいよ500キロ以上も離れた省都の昆明市(Kunming)に入りました。

 ゾウの群れは通り過ぎる場所で、畑を荒らしたり、市街地に入り込んで、住民が避難を強いられたりするような騒ぎが起こっていますが、住民たちはこの特別な「ゲスト」を温かく見守っています。地元政府はドローンなどで市街地や村に近づかないよう監視を続け、数百台以上のトラックを配備して道をふさぎ、トウモロコシやパイナップル、バナナ、食塩など、ゾウが好きな果物や食料などを用意して誘導対策に最善を尽くしています。

 5日、ゾウ群は行進の方向を転換して南へ戻り始めました。ある村に入り込んで食べ物をあさっていたゾウの姿が監視カメラで記録され、長い鼻で蛇口をひねって水道の水を順番に飲むシーンが人々を驚かせています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News