【6月8日 Xinhua News】中国とカナダ、米国の科学者がこのほど、9900万年前の琥珀(こはく)に閉じこめられた4匹のエビを発見し、研究成果が5日、国際学術誌「科学通報(Chienese Science Bulletin)」に掲載された。

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 琥珀はミャンマー北部カチン州のフーガン渓谷で採取され、現在は雲南省(Yunnan)昆明市(Kunming)の博物館に保管されている。長さは約13センチで、内部には4匹のエビが閉じこめられていた。エビの形態は同一で、研究者は十脚目根鰓亜目に分類した。

 マイクロCTや放射光では、頭部両端部の上下に歯を持ち、眼後棘がなく、外骨格が薄くて滑らかいというクルマエビ科の特徴がみられたが、クルマエビ科の既知種とも異なるため「琥珀エビ」と命名された。

 同琥珀には、他にも甲虫の幼虫19匹やアンモナイト類、二枚貝、ウミユリ類、サンゴ類などの海洋生物など多くの希少生物が閉じこめられていた。

 論文責任著者の1人、雲南大学(Yunnan University)の劉煜(Liu Yu)教授は「豊富な集合体は、白亜紀にフーガン渓谷が多くの種に適した生息地だったことを示している」と述べた。

 今回の研究は、中国の中国地質大学(北京)、雲南大学、中国科学院南京地質古生物研究所、中国科学院高能物理研究所、中国科学院北京総合研究センターと、カナダのロイヤルサスカチュワン博物館、米ハーバード大学が共同で実施した。(c)Xinhua News/AFPBB News