【6月7日 AFP】ボスニア・ヘルツェゴビナのスレブレニツァ(Srebrenica)で5日、1990年代のボスニア紛争後に、イスラム教徒の家族が所有する土地に違法に建築されたセルビア正教会の建物が取り壊された。

 土地の所有者であるファータ・オルロビッチ(Fata Orlovic)さん(78)は、1995年に起きたスレブレニツァの虐殺で夫を殺害された。オルロビッチさんは国内での長年にわたる法廷闘争の後、欧州人権裁判所(ECHR)に訴えを起こした。同裁判所は2019年10月、地元当局に対して、この教会の解体と家族への土地の返還を命じていた。

 オルロビッチさんはAFPの取材に対して、「25年の時を経てこの日が来た。やっと正義がもたらされた。私たちにとって最高の一日になった」と話した。(c)AFP