【6月5日 AFP】男子テニス、世界ランキング49位の錦織圭(Kei Nishikori)は4日、東京五輪が無観客で開催されることになれば、「残念なこと」であり「楽しくない」との認識を示した。

 3日に五輪開幕まで50日を迎えた中、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(Tokyo Organising Committee of the Olympic and Paralympic Games)の橋本聖子(Seiko Hashimoto)会長は「100パーセント」の開催を強調し、「人流をどのように抑えていくかということが必要」と語った。

 この日、全仏オープンテニス(French Open 2021)の男子シングルス3回戦に臨んだ錦織は、第1セットを7-5で奪った後にスイスのヘンリ・ラークソネン(Henri Laaksonen)が脚を痛めて途中棄権し、ローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)では自身7回目の16強入りを決めた。

 試合後の記者会見で東京五輪について聞かれると、31歳の錦織は有観客開催を熱望しているとした上で「五輪のコートでプレーできるならうれしいけれど、この状況で観客を入れるのは難しい」との認識を示した。

 さらには「観客がいないのは自国の五輪としては楽しくないし、自国の五輪でプレーしていると感じられない」と話し、「(試合を)誰も見ていないというのは残念なこと」としながらも、大会側がどうするか様子を見ていくと語った。

 テニス界では世界1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が先日、東京五輪が無観客で開催されるなら参加は考え直すと表明していた。(c)AFP/Dave JAMES