【6月4日 AFP】韓国空軍トップの李成竜(イ・ソンヨン、Lee Seong-yong)参謀総長が4日、同僚兵士から性暴力を受けたとされる女性兵士が自殺した問題を受け、辞任した。女性は被害を訴えたものの、押さえ込まれたという。

 イ(Lee)という姓のみ明かされている女性兵士は3月、車の中で同僚兵士から性暴力を受けたとされる。イさんは被害を申し立てたが、家族によると、上官から被害を取り下げ、示談に応じるよう圧力をかけられたという。

 その後イさんは異動願を出し、別の基地へ移ったが、先月下旬、営舎で死亡しているのが見つかった。

 李参謀総長は4日、辞任を申し入れ、文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-in)大統領がこれを受理した。

 イさんを暴行した容疑者は今週に入り逮捕され、捜査が続けられている。

 韓国では男性のみを対象とした徴兵制を廃止すべきかどうかについて、議論が高まっている。営舎でのいじめや嫌がらせなどは長年、韓国軍の問題となっており、過去には自殺や銃乱射事件も発生している。(c)AFP