【6月5日 Xinhua News】中国の電気自動車(EV)メーカー各社が急速充電技術の搭載車を相次いで発表している。広州汽車集団傘下でEVを手掛ける広汽埃安新能源汽車は、世界初となる充電レート6Cの超急速充電を可能にした新型モデル「AION V」を年内に発売する。8分で80%まで充電し、航続距離はNEDC(新欧州ドライビングサイクル)モードで500キロを超えるという。

 業界団体の中国EV充電インフラ促進連盟(EVCIPA)が現在、EVの重点メーカーを対象に急速充電技術の進展状況や要望などの聞き取りを進めている。報告書としてまとめ政府関連部門に提出する予定で、中国の消費者がEVの充電でガソリンスタンド並みの利便性を得る契機になると期待が寄せられている。

 通信機器大手の華為技術(ファーウェイ、Huawei)と北京汽車集団傘下のEVメーカー北汽新能源汽車は4月、共同開発した新型EV「極狐阿爾法S(アークフォックスアルファーS)」を発表した。華為が独自開発した基本ソフト(OS)「鴻蒙(ハーモニー)」を搭載。10分の充電で航続距離が197キロ、15分で充電残量を30%から80%にする。

 浙江吉利控股集団傘下のEVモデル「極氪(ZEEKR)001」には、最大360キロワットの超急速充電技術を採用。東風汽車集団傘下のハイエンドEVブランド「嵐図(VOYAH)」は、新型スポーツタイプ多目的車(SUV)「FREE」向けに10分の充電で航続距離400キロを実現する超急速充電技術を開発中と発表している。

 このほか、上海汽車集団傘下のEVメーカー智己汽車科技が、量産モデル「L7」にワイヤレス(非接触)の急速充電技術を搭載したほか、上海蔚来汽車(NIO)の「ET7」や広州小鵬汽車科技の「P7」にも超急速充電技術が標準装備されている。(c)Xinhua News/AFPBB News