【6月4日 AFP】ラグビーフランスリーグ・トップ14のクレルモン・オーヴェルニュ(Clermont Auvergne)でプレーする日本代表の松島幸太朗(Kotaro Matsushima)は2日、うつ病を公表し全仏オープンテニス(French Open 2021)を棄権した大坂なおみ(Naomi Osaka)に同情を寄せた。

 女子テニスの世界ランキングで2位につけ、四大大会(グランドスラム)通算4勝を挙げている大坂は、記者会見を拒否して1万5000ドル(約160万円)の罰金を科され、失格になる可能性がある中で先月31日に同大会を棄権していた。

 大坂は大会開幕の前日、試合後の会見でメディアから投げかけられる質問は「落ち込んでいる人間を踏みにじる」ようなもので、それらは自身の精神衛生を損なうと主張していた。

 松島はAFPに「彼女にとっては難しいことなのだと思う。テニスは世界で行われているメジャースポーツで、全ての人が彼女を見ている」と話した。

「彼女は日本でも多くのCMに出ているし、テレビ番組にも登場する。米国でもそれは同じ。彼女に同情する」

 母国開催となった2019年のラグビーW杯日本大会(Rugby World Cup 2019)で活躍した松島は、ジンバブエ人の父と日本人の母との間に南アフリカで生まれた。

 一方、父親がハイチ人である23歳の大坂は、幼い頃から生活とトレーニングの拠点を米国に置いていた。

 28歳の松島は、2年前に行われたW杯での自身の経験から学んだと話し「僕としては真剣に受け止めているが、行きすぎな場合もある」と述べた。

「2019年のラグビーW杯の後、多くのメディアが日本代表選手の後を追った。放っておく必要があるし、重く捉えすぎてはいけない。リラックスして、自分にプレッシャーをかけてはいけない」 (c)AFP