■コロナ禍で「意識の目覚め」

 国際環境保護団体グリーンピース(Greenpeace)によると、英国は1人が出すプラスチックごみの量が、米国に次ぐ世界2位だ。

 グリーンピースと英NGO「環境捜査局(Environmental Investigation Agency)」が1月に発表した調査報告によると、英国の10大スーパーマーケットチェーンは改善を約束したにもかかわらず、2019年のプラスチック使用量削減実績はわずか1.6%だった。

 それでもショーンさんは、消費者には無駄な包装を減らそうとする意欲があると信じている。

「コロナ禍の間、使い捨て(プラスチック)については多少、後戻りが見られました」。何かを再利用するとウイルスが広まってしまうと人々が恐れていることが理由だと言う。「それでも環境に対する私たちの責任という面では、少し意識が目覚めたと思います」

 4月にショーンさんはクラウドファンディングを通じ、1万5000ポンド(約230万円)の資金を集めた。これで移動店舗に棚を増やすことができる。以前勤めていた会社も辞めた。

 最終的には使い捨てのプラスチック包装が禁止されることを、ショーンさんは願っている。「プラスチックが全く不必要な分野がたくさんあるし、政府は企業活動を規制していません」

「おまけにリサイクルのためのインフラもひどいありさまです」 (c)AFP/Linda ABI ASSI