コアラの「顔認証」研究実施 豪大学
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【6月3日 AFP】オーストラリア・グリフィス大学(Griffith University)は、コアラの「顔認証」研究を実施する。コアラのより詳しい生態観察を行い、最終的にはコアラの保護につなげる目的がある。
具体的には、クイーンズランド(Queensland)州に設置されている野生動物用の通り道を利用するコアラについて、人工知能(AI)を使って個体の識別をする。
コアラの生息地近くにある交通量の多い道路には、車を避けて移動できるようコアラ用の地下道や橋が設置されている。
予備研究を率いるジュン・ジョウ(Jun Zhou)准教授は、AIを使うことで、どの動物がこれらの橋や地下道を使っているのか人間が確認する必要がなくなると話した。
「人工知能は過去10年で急速に発展した。今日ではコアラ一般だけではなく、特定の個体も識別できる」
研究者らはこれまで追跡に、個体識別システムや全地球測位システム(GPS)を使っていた。
研究チームは自然保護団体と協力し、外見や動きからコアラの個体を識別できるようAIに学習させる計画だ。
コアラが専用の通り道をどのように利用しているかデータを分析し、コアラの交通事故の減少を目指すとともに、通り道の適切な設置場所を特定したいとしている。
コアラの顔認証プロジェクトは政府の助成を受けており、来月にブリスベン(Brisbane)近郊にカメラ20台を設置する。(c)AFP