【6月3日 AFP】ベルギーで、5人に集団レイプされ、その動画をソーシャルメディアで拡散された14歳少女が自殺した。警察は「少女の死の直前に起きた出来事」に関与した疑いで10代の男2人と少年3人を逮捕した。現地メディアが2日、報じた。

 現地メディアが少女の父親の話として報じたところによると、少女は5月14日、北部ヘント(Ghent)の墓地で集団レイプされ、その4日後に自ら命を絶った。

 少女が男友達に会うために墓地を訪れたところ、他の4人が現れた。5人がかりで襲われ、写真と動画を撮影された。

 少女の父親は日刊紙ヘットニウスブラット(Het Nieuwsblad)に対し、インターネットに投稿された動画が最後の一押しとなり、娘が自ら命を絶ったと思っていると語った。

 警察は、18歳と19歳の男2人、14~16歳の少年3人を逮捕した。捜査が完了するまで、男2人は留置所で、少年3人は少年鑑別所で勾留される。

 ヘント検察はAFPに対し、「被害者の死の直前に起きた出来事」に関与した疑いで男2人と少年3人を逮捕したと明らかにしたが、レイプ、強制わいせつ、わいせつ画像・動画の作成と頒布の容疑で捜査が行われているかどうかには触れなかった。

 フィンセント・ファンクイッケンボルヌ(Vincent Van Quickenborne)司法相はツイッター(Twitter)で本件について、「残忍で言葉もない」と述べ、責任を負うべき者を処罰する意向を示した。さらに、すべての性的暴力の被害者に対し、告訴し、専門家の助けを求めるよう呼び掛けた。

 児童性的虐待対策に取り組む団体「チャイルド・フォーカス(Child Focus)」によると、ベルギーでは近年、未成年のわいせつ画像がネットに投稿される事例が増えている。

 昨年の1回目の新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)期間中、こうした事例は前年比で65%増加したという。(c)AFP