【6月3日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2021)は2日、男子シングルス2回戦が行われ、錦織圭(Kei Nishikori)は大会第23シードのカレン・ハチャノフ(Karen Khachanov、ロシア)を4-6、6-2、2-6、6-4、6-4で下し、3回戦に進出した。初戦に続くフルセットマッチで今大会約8時間プレーしている錦織は、「もう5試合を戦った感じ」とコメントした。

 予選勝者のアレッサンドロ・ジャンネッシ(Alessandro Giannessi、イタリア)に勝利した1回戦に続き、錦織はハチャノフを倒すまで約4時間を要した。

 全仏では3度準々決勝に進んでいる31歳は、「もう5試合を戦った感じ。信じてもらいたいのだけれど、5セット戦うのは嫌だ。わざとそうしているのではない」と話したが、結果は本人の意に反した数字が出ている。

 2回戦敗退に終わった前回大会でもいずれもフルセットを戦った錦織は、全仏で5セットまでもつれると9勝2敗の成績を収めている。

「きょうのエネルギーレベルは最高ではなかった。初戦は4時間で、きょうも4時間だった」

「第3セットを落としたときには、プレーを続けたいのか自問自答した。答えは出なかったが、とにかくプレーし続けた。体はノーと言っていたが、心は『プレーし続けろ』だった。なので余計なことは考えずに第4セットを取ることができた」

 過去12試合で11勝を挙げるなど、5セットまでもつれた試合の錦織の通算成績は26勝7敗となっており、現役選手では最高勝率を誇る。ツアー通算12勝を挙げている錦織が今後も成功し続けるためには、スタミナがカギとなる。

「みんな自分が(フルセットマッチで)良い成績を残していると言う。5セットになると記録を伸ばさないといけないと思うこともある。5セット目はほかのどのセットよりとても良いプレーができていると思う」

 イタリア国際(Internazionali BNL d’Italia 2021)とマドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2021)でアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)に黒星を喫した錦織は、その前にはバルセロナ・オープン(Barcelona Open Banc Sabadell 2021)でラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)から1セットを奪うも3セットで敗れた。

「トップ10の選手にしか負けていない。トップ10の選手に勝てていないじゃないかと言われるかもしれないが、状況はかなり良くなっていると思う」

「トップ10返り咲きの途中段階だと考えている。この瞬間を心から楽しんでいる」

 錦織は3回戦で予選勝者のヘンリ・ラークソネン(Henri Laaksonen、スイス)と対戦する。(c)AFP/Dave JAMES