【6月2日 People’s Daily】中国国家統計局が発表した第7回国勢調査によると、2020年11月1日段階で中国の人口は14億1178万人で、「都市化」「高学歴化」「高齢化」という特徴が浮かび上がった。

 総人口は2020年の第6回国勢調査の13億3972万人に比べて5.38%増の7206万人増加。年平均増加率は0.53%増で、2000~2010年の平均増加率より0.04ポイント低下した。

 国家統計局の寧吉喆(Ning Jizhe)局長は「人口増加率は鈍化しているが、安定して増加している。中国の総人口は世界の18%を占め、依然として世界一の人口大国である」と説明した。

 総人口のうち都市部の人口は63.89%の9億199万人で、農村部の人口は36.11%の5億979万人。2010年と比較して、都市部の割合は14.21ポイント増加した。寧局長は「中国の都市化が着実に進んでいる」と強調した。

 民族構成では、漢族が91.11%の12億8631万人で、少数民族が合計で8.89%の1億2547万人。2010年と比較して漢族の人口が4.93%増、少数民族が10.26%増で、総人口に対する少数民族の割合が0.4ポイント増えた。

 教育水準で見ると、大学教育を受けた人は2億1836万人。人口10万人あたりでは2010年の8930人から1万5467人に増加した。非識字率は4.08%から2.67%に低下した。

 年齢構成では、0~14歳が全体の17.95%の2億5338万人、15~59歳が63.35%の8億9438万人、60歳以上が18.7%の2億6402万人。2010年と比べ、0~14歳は1.35ポイント増、15~59歳は6.79ポイント減、60歳以上は5.44ポイント増で、働き盛りが減り高齢化が進んでいる。

 人口増の鈍化について寧局長は「出産適齢期の女性人口が減少していることに加え、出産年齢が遅れていること、出産や育児にかかる費用が増加していることから、出生人口が伸び悩んでいる」と分析。「これは中国の工業化と都市化が進んだ結果であり、先進国など世界各国が直面する共通の課題だ。中国の総人口は今後、14億人で推移するだろう」と予測した。

 今回の国勢調査で、16~59歳の労働年齢人口は約8億8000万人で、2010年より約4000万人減少した。その中で高学歴化は進んでいる。労働年齢人口の平均教育年数は10.75年に達し、2010年と比べて1.08年増加している。高卒以上の人口は43.79%の約3億8500万人で、2010年より12.8ポイント上昇した。大卒以上は23.61%を占め、11.27ポイント増えている。

 国家統計局の曽玉平(Zeng Yuping)主任統計官は「労働人口が多くて高齢人口が少ない『人口ボーナス』の時期から、高学歴層が豊富な『人材ボーナス』に転換してきており、引き続き産業構造の転換や経済・社会の持続的発展が促進される」と述べている。(c)People’s Daily/AFPBB News