【6月2日 AFP】女子テニスの大坂なおみ(Naomi Osaka)がうつ状態を公表し、全仏オープンテニス(French Open 2021)を棄権したことについて、男子の世界ランキング1位であるノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が「勇敢で思い切った」行動だとたたえた。その一方で、大坂が四大大会(グランドスラム)側から出場停止を警告されたことには驚いていないと話している。

 世界2位で、グランドスラム4勝を挙げている23歳の大坂は、選手に義務づけられている試合後の会見出席を拒否し、1万5000ドル(約160万円)の罰金を科されると、5月31日に休養を取ることを発表し、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2021)と東京五輪の出場も不透明になっている。

 これを受けてジョコビッチは「彼女を応援する。とても勇敢な行動を取ったと思う。つらい時期を過ごし、精神的に苦しんでいると思うと非常に悲しい」と話し、「彼女からすれば、とても思い切った決断だったと言えるだろう。考える時間と充電期間を必要としているなら、全面的に尊重する。もっと強くなって戻ってきてほしい」と続けた。

 一方でジョコビッチは、「グランドスラムは自分自身と自分たちのビジネスを守っている」と話し、大坂に対して出場停止を示唆したことに驚きはないとの見解も示した。

 今大会第1シードとしてグランドスラム通算19勝目を目指しているジョコビッチは同日、テニス・サングレン(Tennys Sandgren、米国)との初戦を6-2、6-4、6-2で制し、パブロ・クエバス(Pablo Cuevas、ウルグアイ)との2回戦へ駒を進めている。(c)AFP