【6月2日 AFP】世界保健機関(WHO)は1日、中国製薬大手シノバック・バイオテック(Sinovac Biotech)が開発した新型コロナウイルスワクチンの緊急使用を承認した。中国製では2例目。

 承認されたワクチン「CoronaVac」は2回接種型で、すでに複数の国に供給されている。

 WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイェスス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長は記者会見で、緊急使用承認を発表。同社製ワクチンは「安全かつ効果的で、品質も確かであることが確認された」とした。

 また同ワクチンは「保管が容易なため、リソースの少ない状況に非常に適している」とし「これからは、これらの救命手段を必要としている人々に迅速に届けることが重要だ」と述べた。

 WHOは先月、中国製としては初めてとなる中国医薬集団(シノファーム、Sinopharm)製新型コロナワクチンの緊急使用を承認した。WHOの緊急使用承認により、世界各国で迅速なワクチン承認と輸入が可能となり、特に国際標準の規制当局を持たない国は大きな恩恵を受ける。また、貧困国などへのワクチンの公正な分配を目指す国際的枠組み「コバックス(COVAX)」を通じた供給も可能になる。(c)AFP