■打ちひしがれた世代

 子どもの権利擁護NGO「プロツァハン・インド財団(Protsahan India Foundation)」によると、親がいなかったり病気だったりする子どもは路上の野菜販売でしのいでいる。

「極度の不安と重大なトラウマ(心の傷)を抱え、やがて打ちひしがれた大人になります」と同団体創始者のソナル・カプール(Sonal Kapoor)代表は子どもたちの将来について危惧する。

 彼女は、最新のコロナ感染拡大の波の中で最大の被害を受けているのは子どもたちだと主張する。近親相姦(そうかん)や、性的搾取が目的の人身売買に巻き込まれる例もあると言う。

 子どもを支援するNGO 「バチュパン・バチャオ・アンドラン(Bachpan Bachao Andolan)」は電話連絡を1日に約50回受けると言う。昨年より大きく増えている。

「今回、子どもたちは、ひとりで耐えなければならない状況です」と語るのは、同NGOのダナンジャイ・ティンガル(Dhananjay Tingal)エグゼクティブ・ディレクターだ。「苦しんでいる子どもをハグすることにさえ、ためらいがある」

 双子の姉妹、トリプティちゃんとパリちゃんに関しては、母親の叔父シンさんが正式に養子にするつもりだ。「素晴らしい両親だった。この子らの夢をかなえられるようにしてあげたい」と言う。(c)AFP/Aishwarya KUMAR