【6月1日 AFP】(更新)女子テニス、世界ランキング2位の大坂なおみ(Naomi Osaka)は5月31日、出場中だった全仏オープンテニス(French Open 2021)を棄権すると表明するとともに、「長期のうつに苦しんで」いることを明らかにした。大坂は、同大会での記者会見ボイコットを決断し物議を醸していた。

 大坂はツイッター(Twitter)への投稿で「私が棄権することで、皆がパリでのテニスに再び集中できるようにすることが、大会や他の選手、そして私自身にとって最善だ」と説明。「しばらくコートから離れる」意向も示した。

 大坂は全仏オープン開幕前、試合後の会見でメディアから投げかけられる質問は「落ち込んでいる人間を踏みにじる」ようなものであり、自身の精神衛生に悪影響を及ぼすとして、参加を義務付けられている記者会見の欠席を表明。実際に1回戦勝利後の記者会見を拒否し、1万5000ドル(約160万円)の罰金を科されるとともに、大会からの追放の可能性を警告されていた。

 大坂は、「気を散らす存在には決してなりたくなかったし、私の(不参加発表の)タイミングは最善ではなく、メッセージをもっと明確にすることができたのは受け入れる」と認めた一方、「真実を話すと、私は2018年の全米オープン(US Open Tennis Championships 2018)以来、長期のうつに苦しんでおり、これに対処するのに本当に大変な思いをしてきた」と告白。

「パリではすでに弱い気持ちや不安があったため、自分をいたわり、会見に参加しない方が良いと思った。事前に発表したのは、パリでの規則にはかなり時代遅れな部分があると感じており、それを強調したかったからだ」と説明した。(c)AFP