【5月31日 AFP】英国のボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相は、来月開催予定の先進7か国(G7)首脳会議(サミット)で、新型コロナウイルスワクチン接種を完了したことを証明する「ワクチンパスポート」について合意を目指し、感染症のパンデミック(世界的な大流行)に備える「世界条約」の協議を始める意向を示した。

 ジョンソン氏は、カナダ公共放送CBCが30日に放送したインタビューで、「ワクチンパスポートといった証明書などについて、合意しなければならない」と述べた。「人の移動とパスポートをいかにして軌道に乗せるか、まずはG7レベルで何らかの合意をする必要がある」

 英国が議長国を務めるG7サミットは来月11~13日、イングランド南西部コーンワル(Cornwall)で対面方式により開催される。昨年は米国で開催予定だったが、新型ウイルスの影響で実施できなかった。

 ジョンソン氏は、「パンデミックに備える世界的な条約が必要だと思う」と述べ、2020年は「人類にとってひどい年だった」と付け加えた。

 また、ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領が情報機関に報告を求めたことで改めて注目が集まっている新型ウイルスの起源について、現時点では中国の研究施設からの流出説よりも動物由来の自然発生説に傾いているが、「あらゆる可能性を排除しない」と述べた。(c)AFP