【5月28日 AFP】スリランカ沖で、化学物質を積んでいたコンテナ船で火災が発生した影響で、焦げた積み荷のプラスチック粒が同国の海岸に打ち上げられ、浜辺を覆いつくす事態となっている。

 コロンボ(Colombo)港付近に停泊するシンガポール船籍の「エクスプレス・パール(MV X-Press Pearl)」からは、火災発生から9日目を迎えた今も、黒い煙が上がり続けている。船体が破損し、燃料278トンが流出する恐れも高まっている。

 首都スリジャヤワルデネプラ・コッテの北約40キロに位置するネゴンボ(Negombo)の浜辺では、防護服を着た海軍兵士らが、漂着した膨大な量のプラスチック粒の回収に当たっている。粒には燃料の燃えかすなども交ざっている。

 火災は20日、コロンボへの入港を沖合で待機中に発生した。

 船は硝酸25トンや、エタノールや潤滑油などが入ったコンテナ約1500個を輸送していた。少なくとも8個のコンテナが落下し、プラスチック粒はその中に積まれていた。

 海洋環境保護局(MEPA)は、火災の原因は硝酸の漏出だとみている。乗員は5月11日から、漏出を把握していたという。(c)AFP/Amal JAYASINGHE