全仏の絶対王者ナダル「誰も無敵ではない」 AFPインタビュー
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【5月29日 AFP】男子テニスのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は27日、今年の全仏オープンテニス(French Open 2021)で通算14度目のタイトル獲得と四大大会(グランドスラム)で男子歴代1位となる通算21回目の優勝を目指す中で、「誰も無敵ではない」とAFPの取材で語った。
世界ランキング3位のナダルは、2005年に初出場を果たしたローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)でこれまで大会史上最多となる通算100勝を記録しており、黒星を喫したのは2回だけとなっている。
今大会に向けては、「誰も無敵ではない。どこでもだ」と話すと、「今年はモンテカルロ・マスターズ(Monte-Carlo Rolex Masters 2021)とマドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2021)で(早期)敗退した。ローラン・ギャロスでは負けないことを願っている。自分にできるのは戦うことだ」とコメントした。
グランドスラムではロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)と並ぶ通算20勝を記録しているナダルは、来月13日の決勝で勝てばメジャー大会の優勝回数で男子の歴代単独1位に躍り出る。
仏パリでは素晴らしい歴史を刻んできたにもかかわらず、ナダルは2005年から世界ランキングでトップ10以内を維持するなどテニス界で長寿を保っていることに自身でも驚いているという。
来月3日に35歳の誕生日を迎える中で、30歳代半ばになっても現役を続けていると想像できたか聞かれると、「10年前だったらノーだ。だけど、2年前にその質問をされていたら、イエスと答えていただろう」と話し、これまで膝のけがに悩まされ続けていたことから「10年前は身体的な問題があまりにも多くて、これほど長くキャリアを続けることを想像するのは難しかった」と語った。
ナダルが全仏で悔しい思いをしたのは、ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)とロビン・ソデルリング(Robin Soderling、スウェーデン)に敗れた試合のほか、手首の故障で3回戦での棄権を余儀なくされ、ジョコビッチ優勝の道を開いた2016年大会だけとなっている。
「ローラン・ギャロスは自分にとって特別な場所だ」と語るナダルは、「だけど、得意かどうかは問題ではない。重要なのは良いプレーをすることで、誰であろうと最高のプレーをした選手が大会で最も勝つ可能性を持っている」とし、「自分の目標は、最高のプレーをする選手になることだ」と語った。
ナダルは全仏で成し遂げた13回の優勝は「一つ一つが自分のキャリアの中でも特に深く刻まれている」として、一番記憶に残っているものを選ぶのは難しいと話した。しかしながら、最も悔しい記憶に関しては全くためらうことなく、「最悪の記憶は間違いなく2009年で、ソデルリングに負けた試合だ。手首のけがで棄権しなければならなかった2016年大会もそうだ」と答えた。(c)AFP/Elodie SOINARD, Igor GEDILAGHINE
