【5月27日 AFP】日本と欧州連合(EU)は27日、オンライン形式で首脳協議を行い、「安全・安心」な東京五輪開催への支持を表明した。東京五輪をめぐっては、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、中止を求める声が出ている。

 菅義偉(Yoshihide Suga)首相とウルズラ・フォンデアライエン(Ursula von der Leyen)欧州委員長、欧州理事会(European Council)のシャルル・ミシェル(Charles Michel)常任議長(EU大統領)は協議後に、「われわれは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に打ち勝つ世界の連帯の象徴として、東京五輪を安全かつ安心できる形で今夏開催することを支持する」との共同声明を出した。

 日本では現在感染者増加を受けて、一部の都道府県に緊急事態宣言が出されている。また国民の多くが、今夏の五輪開催に反対している。

 フォンデアライエン氏は、3氏が協議の中で「五輪を楽しみにしている」と述べたと明かした。

 EUは、新型ウイルスワクチン1億回分の日本への輸出を承認している。これについてフォンデアライエン氏は「われわれが五輪への準備と安全な大会運営を支持していることを如実に表している」と強調した。

 日本はEUからのワクチンの最大の輸入国。しかし他の先進国に比べてワクチン接種が遅れているとして、政府は批判にさらされている。(c)AFP