【5月28日 Xinhua News】中国の粤港澳大湾区(広東・香港・マカオビッグベイエリア)と東南アジア諸国連合(ASEAN)を結ぶ初の国際定期貨物列車が25日、広東省(Guangdong)広州市(Guangzhou)を出発した。4日後にベトナムのハノイに到着する予定。同便には原材料や高級家具などを中心とした輸出品が41TEU(20フィートコンテナ換算)積み込まれている。

 貨物ヤードとなったのは、広州市増城区の広州東部道路・鉄道複合輸送ハブセンター。同センターは今後、粤港澳大湾区における運送、コンテナ、総合業務を一体化した複合輸送のハブ拠点となる。

 列車の運行は総合物流大手の中国外運、広州東部道路・鉄道複合一貫輸送ハブを運営する広州交通投資集団、中国鉄道広州局集団が共同で行う。

 新型コロナウイルス対策期間中、中国では国際定期貨物列車が国際サプライチェーンの円滑化を確保する重要な手段となった。2020年に中国外運が運行した国際定期貨物列車の本数は1580本で、輸送量は15万7千TEUと前年比23%増えた。

 中国外運の李関鵬(Li Guanpeng)董事長は、同社にとって国際定期貨物列車を安定的かつ効率的に運行することが、「一帯一路(Belt and Road)」構想の質の高い発展と新たな発展枠組みの構築に寄与する上で重要な措置になっていると説明。今後は広州東部道路・鉄道複合一貫輸送ハブを始発とし、欧州連合(EU)や中央アジアに向かう国際定期貨物列車を運行する予定も明らかにした。

 税関部門は広州東部道路・鉄道複合一貫輸送ハブにおいて、業務部門と国際定期列車の監督・管理をめぐる長期的な協力体制を確立。通関の利便性を高め、申告手続きを簡素化し、検査方式を改善することで、貨物到着後の即時検査、即時通関が可能となっている。(c)Xinhua News/AFPBB News