【5月27日 Xinhua News】中国の粤港澳大湾区(広東・香港・マカオビッグベイエリア)のハブ港として発展を続ける広東省(Guangdong)の広州港では、中国最大となる自動車物流ハブ島の年内供用に向けた工事が進められている。

 珠江口西岸にある沙仔島で、ロールオンロールオフ船(RORO船)専用のバース8カ所に加え、広さ160万平方メートルの自動車保管ヤードが設けられる。

 広州港は中国最大の自動車取り扱い港で、昨年の完成自動車の取扱量は150万1千台。全国の港湾別取扱量ランキングで首位となった。広州港を運営する広州港集団は2004年以降、RORO船による自動車輸送に特化するようになり、取扱量の年平均伸び率は33%を超える。広州港の今年1~4月の完成自動車取扱量は前年同期比47・4%増の51万3千台で、うち輸出は2・3倍の2万8千台だった。

 広州市(Guangzhou)は中国の「自動車の街」と呼ばれ、大手完成車メーカーが数多く進出。自動車の電子部品やパワートレイン、自動車用ガラスなどを手掛ける企業1200社以上が集中する。昨年公布された「広州市に自動車国際貿易センターを建設するための活動計画」では、25年までに自動車の国内外での取引規模を7千億元(1元=約17円)以上に引き上げるとの目標が掲げられた。

 広州港集団生産業務部の戚丹華(Qi Danhua)副部長によると、広州港は国内外のRORO船航路が集まるメリットを生かし、海運、水路、鉄道、陸路を組み合わせた複合一貫輸送を開拓しており、完成自動車の輸送ネットワーク構築に向けた整備を進めている。(c)Xinhua News/AFPBB News