【5月26日 Xinhua News】中国は四大古代文明国の一つで、膨大な数の文献が3千年余りの歴史を記録している。ただ残念なことに、近代以降に古書400万冊以上が、さまざまな理由で海外に流出している。

 中国電子商取引(EC)大手アリババグループ(Alibaba Group)傘下の先端科学技術研究機関「DAMOアカデミー(達摩院)」と四川大学(Sichuan University)、米カリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)はこのほど、流出した古書をデジタル化し、中国のオンライン公益プラットフォーム上で一般公開したと発表した。人工知能(AI)による中国古書の認識技術の開発には2年を要したという。

 同プロジェクトは「漢典重光」と呼ばれる。失われた貴重な古書に再び輝きを取り戻させるという意味がある。プロジェクトは97・5%の精度で古書20万ページの認識に成功。古書字典3万語をカバーする。

 アリババと四川大学は2019年、古書の「デジタル化返還」構想を提起した。同大歴史文化学院の王果(Wang Guo)副院長と中央文史研究館の職員、陳力(ちん・りき)氏の尽力により、カリフォルニア大学バークレー校の協力を得て、同校東アジア図書館が所蔵する中国古書の善本(学術的価値のある古典の版本・写本)を順次デジタル化している。デジタル化した古書の第1陣は、40種類余りの貴重な宋元時代の善本を含む計20万ページに上る。(c)Xinhua News/AFPBB News