【5月26日 AFP】米国で1~4月、新型コロナウイルスのワクチン接種を完了した人が感染する「ブレークスルー感染」の発生率が約0.01%だったことを示す調査結果が25日、米疾病対策センター(CDC)により発表された。ワクチンの高い有効性が改めて示された。

 CDCは、米国でワクチン接種を完了した1億100万人の間でのブレークスルー感染事例についてまとめた報告書を発表。「米食品医薬品局(FDA)が承認したワクチンには高い有効性があるものの、ブレークスルー症例は、特に集団免疫が伝染抑制に十分な水準に達していない場合などには当然起きる」としている。調査期間の1月1日~4月30日は米国内で感染が拡大していた時期で、新規感染者数は4月最終週だけで約35万5000人に上っていた。

 FDAが緊急使用を許可した米ファイザー(Pfizer)、米モデルナ(Moderna)、米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)製のワクチン3種いずれかの最終接種から14日後以降に感染した人の数は、1万262人だった。これらブレークスルー感染のうち27%(2725人)が無症状、7%(706人)がコロナ関連の理由で入院、1%(132人)がコロナ関連の理由で死亡。発生率はブレークスルー感染が約0.01%、入院が0.0007%、死亡が0.0001%だった。

 ブレークスルー感染の5%でウイルスのゲノム配列データが存在し、うち64%が懸念されている変異株だった。変異株のうち最も多かったのは、英国で最初に確認されたB.1.1.7だった。(c)AFP