【5月26日 AFP】アントニー・ブリンケン(Antony Blinken)米国務長官は25日、中東エルサレム(Jerusalem)を訪問し、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)の再建と、同地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)とイスラエルとの間の停戦強化への支援を表明した。その一方で、いかなる援助もハマスの利益にはさせないと強調した。

 ブリンケン氏はイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相との共同会見で、「われわれはパートナーや全関係者と緊密に協力し、再建支援からハマスが決して利益を得ることがないようにする」と述べた。

 ネタニヤフ氏は、もしハマスが停戦を破れば「非常に強力」な対応を講じると警告した。

 ブリンケン氏は今回の中東訪問について、「停戦強化に向けた努力」を支援するためと表明していた。パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長との会談も予定されているが、米国がテロ組織に指定しているハマスとの接触はなかった。

 ブリンケン氏は「希望と尊敬、一定の信頼を取り戻すには多大なる努力を要する」と指摘。ガザ地区での交戦とヨルダン川西岸(West Bank)での騒乱の発生を受け、「われわれは皆平和を維持し、イスラエル人とパレスチナ人双方の生活を改善していくために何倍もの努力をしていかなければならないと思う」と語った。(c)AFP/Jonah Mandel