【5月25日 AFP】国際自動車連盟(FIA)元会長のマックス・モズレー(Max Mosley)氏が、81歳で死去した。フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)の元最高経営責任者(CEO)であるバーニー・エクレストン(Bernie Ecclestone)氏が、24日に明らかにした。

 がんを患っていたというモズレー氏は、F1をはじめモータースポーツ界において数々の要職に就いた後、1993年からFIAの会長を3期務めて2009年に退任した。父は1930年代の英国のファシストの指導者、故オズワルド(Oswald Mosley)氏。

 エクレストン氏は英通信社プレス・アソシエーション(PA)に対し、「マックスは私にとって家族も同然で、兄弟のようだった。本当に長く苦しんでいたので、ある意味では喜ばしく思う」と語った。

 モズレー氏は若い頃からモータースポーツを愛し、ブラバム(Brabham)やチーム・ロータス(Team Lotus)のドライバーとしてフォーミュラ2(F2、FIA F2選手権)に参戦した後、1969年に競技生活から退いた。

 2008年には、今は廃刊となっている英大衆紙ニューズ・オブ・ザ・ワールド(News of the World)でSM的な性行為に及んでいる写真や動画を暴露され、その後この報道をめぐるプライバシー侵害の裁判で勝訴した。

 その翌年には、息子のアレクサンダー(Alexander Mosley)氏が39歳で亡くなる家族の悲劇も経験した。検視によると、アレクサンダー氏の死因は依存性のない薬物の乱用だった。(c)AFP