【5月25日 CNS】中国・陝西省(Shaanxi)西安市(Xi’an)の秦始皇帝(しこうてい)陵から出土した青銅品「銅車馬2号」が、秦始皇兵馬俑(へいばよう)博物館から新しく完成した近くの銅車馬博物館に移された。

 始皇帝の御車の隊列を模したと考えられている銅車馬は1980年に2台が発掘された。銅車馬1号は「高車」と呼ばれる立ち乗り運転の馬車で、2号は正座して運転する馬車で「安車」と呼ばれている。2台とも実物の2分の1の大きさで作られ、4頭の馬、1名の御者、そして100種類以上の部品で組み立てられている。細かい接続部品を含むと3000個に達し、馬車や馬、御者、車体のほぼすべてに彩色が施されている。

 2200年前に製造された銅車馬は発見時、3000個以上の破片となってバラバラになっていたが、専門家による約8年間の修復作業でその姿をよみがえらせた。巨大な青銅を鋳造した当時の技術力や、壮麗な美術品ともいえる芸術性から、銅車場は「青銅の冠」といわれている。

 銅車馬2号は博物館の倉庫で分解して車両に載せられ、パトカーとともに銅車馬博物館に移動した。秦始皇帝陵博物館の李崗(Li Gang)館長は「新しい博物館は展示環境や展示方法をより充実させた。銅車馬を間近で見て、古代の高度な技術力と職人技を学んでほしい」と話している。(c)CNS/JCM/AFPBB News