【5月24日 AFP】21F1第5戦モナコGP(Monaco Grand Prix 2021)は23日、決勝が行われ、レッドブル(Red Bull)のマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)が優勝し、年間順位でも自身初となるトップに躍り出た。

 フェルスタッペンは、ポールポジションを獲得していたフェラーリ(Ferrari)のシャルル・ルクレール(Charles Leclerc)がマシントラブルによる無念の直前リタイアを強いられたことで生まれたチャンスをつかんだ。さらに、年間14ポイント差で追うメルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)が7位に終わったことで、ハミルトンを逆に4ポイント上回るトップに立った。

 女子テニスのスーパースター、セレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)が振るチェッカーフラッグをトップで受けたフェルスタッペンは「この優勝は本当に格別だ。ここで表彰台に上がるのは今回が初めて。タイヤ管理が全てだったが、ほぼ主導権を握れていたと思う」とコメントした。

 一方、モナコ出身のルクレールにとっては、地元優勝の夢がスタート直前で阻まれるという残酷な結果になった。レースの数時間前には、予選でのクラッシュを原因としたギアボックス交換とグリッド降格は必要ないとチームが発表していただけに、いっそう予想外のリタイアだった。

 ルクレールは「ガレージではなかなか難しい心境だったが、残念ながら、自分はここでこういう感情を味わうことに慣れっこになりつつある」と嘆き、「モナコでは完走した経験がなく、今年はスタートもできなかった。受け入れがたいし、チームのみんなのためにも残念だ」とコメントした。

 フェラーリのカルロス・サインツ・ジュニア(Carlos Sainz Jr.)が2位、マクラーレン(McLaren)のランド・ノリス(Lando Norris)が3位で表彰台に上がった。

 ハミルトンは予選7位、決勝も7位と終始低調だった。チームメートのバルテリ・ボッタス(Valtteri Bottas)も、フェルスタッペンにミスがあればトップをうかがえる位置につけていたが、普段通りのはずのピットストップでタイヤが外れず、そのままリタイアを強いられるという屈辱的な結果に終わった。

 アルファタウリ(AlphaTauri)のルーキー、角田裕毅(Yuki Tsunoda)は16位だった。(c)AFP