【5月24日 AFP】アントニー・ブリンケン(Antony Blinken)米国務長官は23日、イラン核合意の再建に向けオーストリア・ウィーンで5回目の会合が開かれるのを前に、イランが核合意を再び順守するために必要な措置を講じる構えがあるかは依然として不明だとの見解を示した。

 ブリンケン氏は米ABCの番組「ディス・ウイーク(This Week)」でイラン経済に打撃をもたらしている制裁について、制裁解除で米政府がすでに合意したとのイランの主張について問われ、「制裁が核合意と矛盾するのであれば、どの制裁を解除する必要があるかわれわれは分かっている」と言明。「イランは(核合意を)再び順守するのに何をする必要があるのか、私は分かっていると思う。われわれにまだ分からないことは、イランが決断を下す準備ができているのかどうかだ」と強調。「これが試練であり、われわれにはまだ答えがない」と述べた。

 2017年、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領は、イラン政府が核合意の「精神」に違反し、地域の脅威であり続けているとして、核合意を離脱した。ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は合意の再建を目指しているが、そのためには米国が対イラン制裁を解除し、イランが核合意順守を表明する必要がある。(c)AFP