【6月1日 AFP】国際宇宙ステーション(ISS)は、上空400キロから地球を見下ろしている――時速2万8000キロで移動し、90分ごとに地球を1周しながら。

【深く知る】ISSで培われる「無重力の科学」

 1998年から13年かけて組み立てられた。ロシアと米国から数十回の打ち上げで約100の構成要素を輸送。総工費は約1000億ドル(約10兆8000億円)。

 全長は108メートル、太陽光発電で電力を得ており、居住空間はボーイング(Boeing)747型機ほどの広さだ。

 複数の実験施設を備えるISSは、実験の実施に加え、世界や気候変動、宇宙を観測できる唯一無二の場所だ。

 15か国がISSに資金を拠出している。現在、最大7人の宇宙飛行士が恒久的に居住。滞在は最長6か月まで可能だ。

 宇宙飛行士の輸送は2020年以降、ロシア宇宙船「ソユーズ(Soyuz)」だけでなく、米国からスペースX(SpaceX)のロケットで打ち上げられる宇宙船「クルードラゴン(Crew Dragon)」でも行われている。

 ISSには2機のソユーズが常備され、クルーが避難する必要がある場合には、救命船として使用される。

 人類が月や、その先の宇宙探査を進める中、重要な知見を得ることができるISSは、少なくとも2024年までは運用される予定だ。(c)AFP