【5月23日 AFP】スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さん(18)が22日、世界を脅かす危機が繰り返し発生している中で、食品の生産と消費の方法を変えるよう訴えた。

 グレタさんは、22日の国際生物多様性の日 (International Day for Biological Diversity)に合わせてソーシャルメディアに動画を投稿し、「気候危機、生態系の危機、健康上の危機はすべて互いに関連している」と語った。

 ウイルスが動物からヒトに感染することで、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、ジカ熱、エボラ出血熱、西ナイル熱、重症急性呼吸器症候群(SARS)、中東呼吸器症候群(MERS)、エイズ(AIDS、後天性免疫不全症候群)で何百万もの人が亡くなっている」と指摘し、農業や畜産、森林伐採、生物の生息地の破壊などによって、「私たちは、病気がある動物から別の動物へ、そしてヒトへと広まる完璧な環境をつくり出している」と述べた。

 世界保健機関(WHO)によると、新型コロナウイルスは動物からヒトに感染した可能性がある。

 動画の中でグレタさんは、「今の食料生産のやり方を続ければ、大半の野生動植物の生息地を破壊することになり、無数の種を絶滅させるだろう」と続け、「気候危機の元凶といえば、もちろん化石燃料企業が思い浮かぶが、農業や土地の使用による二酸化炭素(CO2)排出量を合計すると、全体の約4分の1になる。これは大きい」と述べた。

「私たちが植物由来の食事に変えれば、二酸化炭素の排出量を毎年最大で80億トン削減できるだろう」 (c)AFP