【5月19日 AFP】米国のナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)下院議長は18日、来年2月の北京冬季五輪をめぐり、中国の人権問題を理由に各国首脳らの参加を見送る「外交的ボイコット」を呼び掛けた。これを受けて中国は19日、「うそだらけ」と猛反発した。

 北京五輪に向けた準備が進む中、中国政府によるイスラム系ウイグル人ら少数民族に対する人権侵害疑惑をめぐる非難が強まっており、米国は中国の動きをジェノサイド(大量虐殺)と認定している。

 ペロシ氏は18日、北京五輪の「外交的ボイコット」を呼び掛けた。米政府もこれに先立ち、中国が人権侵害を隠し体裁を繕うために五輪を利用するとの見方を示していた。

 ウイグル人への迫害を否定する中国は、ペロシ氏の発言に強く反発。外務省の趙立堅(Zhao Lijian)報道官は、「一部の米国人の発言はうそとデマだらけ」と一蹴した。

 さらに趙氏は米国の政治家らに対し、「五輪への取り組みを卑劣な政治ゲームに悪用する」ことや、「いわゆる人権問題を口実に中国を誹謗(ひぼう)中傷する」ことをやめるべきだと述べた。(c)AFP/Jing Xuan Teng and Laurie Chen