【5月19日 CGTN Japanese】5月18日は国際博物館の日に当たります。今年のテーマは「博物館の未来:再生と新たな発想」です。中国国家文物局の責任者によりますと、ポストコロナの時代に、中国の博物館は国際協力を強め、世界各国の博物館とともに複数の課題に対応していくということです。

 国際博物館会議(ICOM)は今年の国際博物館の日のテーマを「博物館の未来:再生と新たな発想」に定めています。このテーマは2020年に新型コロナウイルス感染症が全世界へ広がったことを背景に定められたものです。世界範囲で感染症予防・抑制が常態化する中、いかに複数の課題に対応し、即時に自らの位置づけと方向性を調整して新発展・新パターン・新方法を模索するかは全世界の博物館が考えるべき問題だと思われます。

 国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の最新の報告は、「昨年、感染症の厳しいダメージを受けて、世界の博物館は平均閉館日数が150日間で、収入は40~60%減った」と明らかにしました。このほか、ユネスコとICOMが昨年発表した2件の報告によりますと、感染症の影響で、世界の約9割の博物館が一時閉館となっていることが分かりました。2020年9月のデータによりますと、6%の博物館は完全閉鎖、18%が再開不可能となる恐れがあることが分かりました。

 中国は、博物館の昨年の平均閉館日数は30日以内で、閉館日数が最も少ない国の一つです。国家文物局の関強(Guan Qiang)副局長は、「世界における感染症予防・抑制の常態化という背景の下、博物館の国際協力は一段と重要になった。異なる文明の交流と学び合いを促進できるほか、人類の運命共同体構築に積極的な役割を果たす。中国の博物館は文化の伝統性、今の時代の価値、世界的な意義を持つ文化財の全体的な整理、研究、展示を行い、文化財を生かし、中華文化の国際影響力を拡大していく」と表明しました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News