【5月23日 Xinhua News】中国北西部に位置する甘粛省(Gansu)は、木や竹の札に文字を記した「簡牘(かんどく)」が多く出土することで知られ、中でも漢代の簡牘「漢簡」は国内で出土した80%以上を同省の出土品が占めている。同省敦煌市(Dunhuang)で漢簡が発見されて以来、敦煌や居延、武威、天水、甘谷などで相次いで、秦、漢、晋、唐、西夏の五つの時代のものを含んだ簡牘が延べ40回余り出土しており、これまでに出土した簡牘4万枚余りと、それらと一緒に出土した遺物1万点余りが同省蘭州市(Lanzhou)の甘粛簡牘博物館に収蔵されている。

 簡牘は、紙が発明される以前の古代中国人にとって最も中心的な筆記媒体の一つであり、簡牘に記録された文献は2種類に大別される。一つは、古代の諸家の経典や著述、詩賦、兵学書、医学書および薬方書の写本で、もう一つは、行政・律法、詔令、勅書、檄文(げきぶん)などの中央および地方の公文書で、その使用範囲は基本的に、当時文字が用いられた全ての分野をほぼ網羅している。(c)Xinhua News/AFPBB News